ビルトインガレージを検討されてますか?
車を置くスペースを建物の中に組み込んしまう構造をビルトインガレージと言います。
ハマれば唯一無二の家となることが多いけれど、メリット・デメリットが大きいので住む人を選ぶのも確か。
防犯・雨避けなど、
パッとメリットが思いつく
デメリットってどんなのがあるの?
そんな疑問を解消します。
メリット
- 濡れずに家に入れる
- 車がいたずら・盗難にさらされない
- 車が風雨にさらされることがない
- 趣味を楽しめる
- 狭小地の有効活用 駐車場を別途用意しなくていい
- 容積率の緩和
デメリット
- 居住スペースが減る
- 階段の昇降が増える
- 建物の耐震強度が低下する
- コストが掛かる
- におい・騒音が気になる
- 換気設備が必要
- 車のスペースを増やすのは困難
こんな内容を知って、スッキリしよう。
車好きや、都市部の狭い土地の方は、メリットが多いと感じることが多い構造です。
ビルトインガレージはコストアップ要因だけれど、その分メリットも多い。
損して得取るイメージですね。
メリット・デメリットを知って、賢く選択しよう。
ビルトインガレージのメリット6選
都心の利便性の高い土地なら車が無くても不自由は無いのかもしれない。
買い物やレジャーを自転車や公共交通機関でまかなうスタイルもあります。
けれど、一般的には車は必需品と言っても良い。
だから、家造りとガレージ造りはセットで考える必要があります。
広い土地が有って、ガレージ専用の建物をドーンと建てる金銭的余裕もあれば何も悩むことは有りません。
そうでないならば、ビルトインガレージは魅力的な選択肢の1つ。
まずは、ビルトインガレージのメリットをみて見よう。
メリットは、6つ。
- 濡れずに家に入れる
- 車がいたずら・盗難にさらされない
- 車が風雨にさらされることがない
- 趣味を楽しめる
- 狭小地の有効活用 駐車場を別途用意しなくていい
- 容積率の緩和
1.濡れずに家に入れる
雨の日に車から濡れずに家に入れる
日常のことだから、一番メリットを感じやすい
ビルトインガレージから屋内へのドアを設けておけば、雨の日に濡れずに家に入れる。
いちいち傘をさして玄関まで回る手間が省けます。
荷物が多い時、雨が強い時に濡れずに帰宅できるのは、嬉しい。
雨の中を慌てて走って、滑って転んでしまうのは良くある話です。
2.車がいたずら・盗難にさらされない
車を盗む手口が巧妙化してます
朝起きて、車が無かったら固まってしまう
近年の車は電子機器でセキュリティ強化されています。
だけどそれに合わせるように、電子機器によるセキュリティ突破も巧妙化してきてます。イタチごっこ。
カギが無くても数分でドアを開け・エンジンを掛けて盗んでいく映像を見られたことがあるはず。
ビルトインガレージなら、不審者に狙われ難くなります。
特にシャッター付のガレージであれば、外部から車を隠すことが出来るので、どんな車があるのか解らず目をつけられ難い。
3.車が風雨にさらされることがない
車を洗った日に限って、次の日に雨が降る
あるあるですね
せっかく車をキレイに洗ったのに、次の日に雨が降るとうんざりします。
雨以外にも、黄砂や鳥のフンの被害に遭うこともある。
かといって、毎回車にシートを掛けるのは面倒で仕方ない。
ビルトインガレージなら、そんな悩みは有りませんね。
4.趣味を楽しめる
車をどかせば、フリースペースとして使い道はいろいろ
- 子どもやペットの遊び場
- ガーデニングや天体観測など趣味の空間
- 布団や洗濯ものを干すスペース などなど
子供を遊ばせるにしても、物騒な世の中だからなるべく人目に付かないようにしたい。
車が居ない間は、土間スペースとして使い方はあなたの発想しだい。
子供のプール遊びに使っても、陰干しに使っても良い。
雨の日の遊び場や、休日にはバーベキューも楽しめます。
5.狭小地の有効活用 駐車場を別途用意しなくていい
交通の便の良い場所なら車が無くても良いけれど
車が必需品な家庭は、駐車場の確保が問題
広い土地があれば何とでもなるけれど、市街地ではそうもいきません。
一般的な駐車スペースは3×6m2 。
せっかく戸建てをたてるのだから、車も屋根付きの場所に置きたいですよね。
屋根が付くと、ガレージも延床面積に含まれてしまいます。
その分、居住地が狭くなってしまうし、そもそも車を置くスペースが取れなかったりもする。
ビルトインガレージにすれば、容積率の緩和が受けられるので、土地を有効に使えます。
6.容積率の緩和
次に掲げる建築物の部分の床面積を算入しない
自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操車場所及び乗降場を含む。)の用途に供する部分
建築基準法施行令第2条
ビルトインガレージの部分の床面積は、容積率の計算から外すことが出来ます。
ただし、建築物全体床面積の合計の5分の1まで。
例えば、100m2、建ぺい率60%、容積率100%の土地とすると
- 建築面積上限 — 100m2 × 60% =60m2
- 延べ床面積上限 —- 100m2 × 100% =100m2
このため1階が上限の60m2 だと2階は40m2 の家しか建てられない。
しかし、ビルトインガレージとした場合、100m2の5分の1、20m2までのビルトインガレージを床面積の計算から外せます。
このため、100+20 の120m2 が延べ床面積が上限となるので、60m2総二階の家が建てられます。
普通乗用車1台あたりの駐車スペースは、3×6m2 必要ですので、20m2はビルトインガレージとしては十分な広さ
が確保できます。
ビルトインガレージのデメリット7選【損して得取れ】
メリットばかりでは無いのは、もちろんです。
ビルトインガレージを設けることでデメリットも出て来ます。
代表格は、コストアップと1階居住スペースの減少。
これらのデメリット(損)がメリット(得)と比べてどうなのか。、損して得を取れるのか?
自分にとってどっちが優先なのかをしっかり見極めることが必要です。
家を建ててしまってから後悔しても、やり直すのはかなり難しい。
デメリット7選
- 居住スペースが減る
- 階段の昇降が増える
- 建物の耐震強度が低下する
- コストが掛かる
- におい・騒音が気になる
- 換気設備が必要
- 車のスペースを増やすのは困難
1.居住スペースが減る
1階に車が入り込むので、
その分だけ1階の居住スペースは減る
広い土地があって、大きな家を建てるのなら何の問題もありません。
しかし、限られた土地に建てるのだから、一階の居住スペース減は致し方ない。
狭小地であれば、1階は玄関と靴箱、階段だけになることもある。
でも、2階が生活スペースになるので人目を気にせずくつろげる、という考え方をすればいいだけ。
2.階段の昇降が増える
2階が生活スペースになるので、
階段の昇降が増えるのは致し方ない
2階が生活スペースになるので、外出・帰宅時には、階段の昇降が必要です。
若い間は気にならないけれど、高齢になるにつれて効いてくる可能性があります。
でも、若いうちから繰り返していれば、足腰が丈夫になり健康的な老後を迎えられるかもしれない。
3.建物の耐震強度が低下する
1階にガレージという広い間口・空間があるのだから
耐震強度に配慮が必要
1階に柱の無い広い空間が出来るので、強度的に不利なのは致し方ない。
その分、補強が必要です。
ビルトインガレージは、マウスメーカーのランナップにも目にするようになりました。
実績のあるハウスメーカーを使ったり、ビルトインガレージの経験値が高い工務店であれば、強度を補い丈夫な家造りが出来ます。
4.コストが掛かる
耐震強度を上げるため、ビルトインガレージ用の設備を付加するため
コストは掛かります
ガレージという広い空間を補強するため、構造部材の追加になる。
また、ビルトインガレージのシャッター、換気設備などが追加設備となります。
コスト追加は必要だけど、その分カーポートを作るための土地・費用は必要なくなります。
その分のコストを相殺して考えれば、敷居は下がります。
5.におい・騒音が気になる
ビルトインガレージ内でエンジンを掛けると
排ガスの臭い・振動が居住スペースに影響する
ビルトインガレージ内で長時間アイドリングするようなことはしないとしても、排気ガスの匂いやエンジンの振動は居住スペースに影響します。
しかし、換気設備を適切に配置するとともに、寝室・居間とビルトインガレージを隣接させないような間取りを取れば影響は限定的にすることは可能です。
いっそ、電気自動車にしてしまうというのも良いかもしれない。
6.換気設備が必要
ビルトインガレージ内で長時間アイドリングするのは危険
必ず換気をしながら
一酸化炭素中毒になると危険なので、必ず換気に留意しよう。
メンテなどを行うときは、出入口を解放して行うよう習慣づけておこう。
7.車のスペースを増やすのは困難
インナーガレージのスペースは広げられない
2台目の車が必要になっても入れられない
インナーガレージを広げるのは、不可能です。
- 夫婦ともに通勤・買い物で車が必要になったり
- 子供が車を欲しがるようになったり
後から増車したくなったとしても、駐車スペースを拡充することは出来ない。
近隣に駐車場を借りることも可能なので、増車が必要になったらどうするかをシミュレーションしておこう。
最近は電動アシスト自転車、電動キックボードなどの選択肢も増えたので、それらも検討したい。
ビルトインガレージのメリット・デメリット【損して得取れ】まとめ
ビルトインガレージのある家は、ハマれば唯一無二。
メリット・デメリットを比較した上で、損して得取れるかどうかを見極めす必要があります。
ビルトインガレージは、後から増改築で作ることは困難だからこそ、必要か否かを自分1人で決めるのは難しい。
家族の意見は元より、ハウスメーカーのプロの目線での意見も含めて聞いた上で判断したいですね。
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