持ち家か賃貸か?
永遠のテーマのように聞こえるけれど
高度成長が終わった今、結論は明らかです。
損得だけで考えれば、賃貸が圧勝!
だけれど、家を買おうとしている。
なぜ、損するのが解ってて家を買うの?
バカなの?
そんな疑問を解決します。
- 家を買うのが損な理由
金銭的な損得ではありません
最大の損は、直ぐに引っ越せないこと
リスクマネジメントが難しい - 損得で買う訳ではない理由
持ち家は安心感をもたらします
何物にも代えがたい
こんな内容を知ってスッキリしよう。
持ち家と賃貸を損得で比較しても意味がありません。
なぜなら、損得を超えた判断から家を買うからです。
家を買うのが損な理由
1980年代のバブル期、不動産を買うのは最善の投資の1つでした。
数年維持して売れば、買った値段以上で飛ぶように売れた。
大昔に終わった話です。
『不動産は右肩上がり』なんて神話はとっくに地に堕ちた。
今は値上がり物件と価値のない物件の二極化が進んでます。
家を買うのが損なのは、不動産だから
当たり前だけど、家は不動産です。
車や貴金属などの動産と違い、流動性が悪い。
そうだ、車を売ろう!
車なら、ふと思い立ったら車の買取業者に電話するだけでアッという間に現金化出来ます。
では、家はどうだろう。
そうだ、家を売ろう!
急な転勤や、子供の巣立ちなどで転居の必要が出たとしても、電話一本では売れない。
不動産屋に電話するのは簡単だけど
- 査定して
- 広告を出して
- 買い手を見つけて
- 売買にこぎつける
バブル期でもあるまいし、買った値段以上で売れる訳も無い。
不動産を現金化するには、時間も費用も必要です。
中古住宅の価値
人口は減るのに、新たなマンション・戸建てはどんどん供給される。
だれが考えたって、空き家がどんどん増えていく。
誰だって真新しい、キレイな家に住みたい。
人口減少が続く限り、中古住宅の価値は下がり続ける。
ローンの残債が少なくて、清算でプラスになればマシな方かもしれない。
現金一括で買えるならアリ
銀行と土地ブローカーに
生涯を捧げるような
悪夢のようなこの国
浜田省吾 『詩人の鐘』
- 病気で倒れるかもしれない
- 家族が増減するかもしれない
- ライフスタイルが変わるかもしれない
なのに、大金をはたいて家を買うのはどうかしている。
けれど、現金一括で買えるなら、有りかもしれない。
例えば、35年ローンでxx000万円借りたらトータル幾ら返すことになるか?
- 2.5% の場合で 約1.5倍
- 5.0% の場合で 約2.1倍
家を買った途端に、大きな負債を抱え込むことになります
何が起きるか解らないのに、負債を抱え込むなんて有り得ない。
負債を抱え込んで得るものは、曖昧なものだけです。
- 達成感
- 社会的信用
- 安住感
現金一括しかあり得ないのは、理性では解る。
けれど、家を買おうと思う。
損得で買う訳ではない理由
持ち家と賃貸、それぞれにメリット・デメリットがあります。
自分にとって、持ち家のメリットがデメリットを上回るなら家を買うのもアリ。
損得だけでは語れないのが、家です。
賃貸のメリット・デメリット
賃貸のメリット
- 転居が容易
- 古くなったら新築に越せばいい
- 固定資産税が掛からない
- 修繕費用が掛からない
ライフスタイルの変化に合わせて、住み替えが容易なのが最大のメリットです。
もちろん、持ち家でも住み替えは出来るけど、気軽さが全然違います。
隣の家がうるさくて寝られない
苦情を言って仕返しされたら大変だ
引っ越そう!
賃貸なら言えるけど、持ち家ではそう簡単に言えない。
固定資産税を払わなくても良かったり、給湯器が壊れも管理会社に電話するだけで修繕費用を払わなくて済むのは、しっかり家賃に含まれてます。
賃貸のデメリット
- 払い続けても自分のものにはならない
- 老後の不安
賃貸は何時まで経っても自分のものにならないから損と言うのは、よく耳にします。
住宅メーカーのパンフレットなどで、こんなグラフを目にしたことがあるはずです。
50年間の住宅へのコストを賃貸と持ち家で比較したグラフです。
ローンを払い終わる35年までは、持ち家の方がコストは掛かるけど
その後は逆転して結局、賃貸の方がトータルコストは多い
それに、50年後に賃貸は何も残らないが、持ち家は財産が残る
こんなキャッチコピーを真に受けてませんか?
住宅メーカの試算ですよ!
簡単な表計算なので、一度自分でやってみるのがおすすめです。
老後の不安に関しては、その通りです。
年老いて安定収入が無い人間が借りられる賃貸物件は、少ない。
その頃のため、持ち家・賃貸ともに有料老人ホーム代を貯めた方が良い。
持ち家を売って老人ホームなんて甘い考えも捨てた方がいい。
持ち家のメリット・デメリット
持ち家のメリット
- 安心感
- 社会的信用
- 増改築が自由
- 資産になる
安心感とか、社会的信用とか。
実体のない、あやふやなものが並びます。
50年後のボロ屋に資産的価値が無いのは、前述のとおりです。
増改築が自由なのはその通りですが、賃貸で増改築の必要が出たら引っ越せばいいだけ!
結局のところ、持ち家のメリットは、あいまいな『安心感』にしかならない。
しかし、その『安心感』こそ最大のメリットです。
帰るべき安住の地という安心感は、何物にも代えがたい。
持ち家のデメリット
- 自由に引っ越せない
- 固定資産税などの税が掛かる
- 維持費が掛かる
税金や維持費が家賃に入ってるのも、前述のとおり。
持ち家のデメリットは自由に引っ越せないことに尽きます。
お隣が面倒な人でも、間取りが気に入らなくなっても、賃貸の気軽さはありません。
ある程度は折り合いをつけるしかない。
子供のいじめなど、緊急事態は『自由に引っ越すとき』!
家はあくまで入れ物に過ぎません
中の人が幸せに暮せないなら、家の意味は無い
とっとと叩き売って引っ越そう!
逃げるが勝ち!
なぜ、家を買うのか? まとめ
金銭的な損得に注目するなら、
一括で買えないなら、賃貸の圧勝です。
35年も不動産のローンに縛られるくらいなら、その資金を動産で運用した方がずっといい。
持ち家には、『安心感』というあやふやなメリットしかありません。
けれど、その『安心感』のために家を買おうと思う。
そう考える人は少なくない。
- 安心感
- トラウマ
- 巣をつくる本能
そう言った感情的なものこそ、生きる証だったりします。
お金は確かに大事だけど、損得に意味は無い。
お金に優先するものも有る。
典型的な『貧乏父さん』の発想だけど、悔いはない。