2016年8月内定率が70%超えの理由!2017年も同じ傾向?

2016年度大学卒業予定の学生の内定率が8月15日時点で70%を超えたそうです。2015年の解禁月(2015年5月)の内定率は18.5%だったので、同じ解禁月なのに3倍の内定率になっているそうです。
後ろ倒しにしたことでなぜ内定率が上がったのでしょう?理由を探ってみました。この傾向は2017年も続くのでしょうか?
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2016年度内定率が70%を超えた理由
原因は2016年度新卒の採用を対象に、政府の要請で面接などの採用活動解禁が、昨年までの4月開始から8月開始と4ヶ月後ろ倒しになったことが原因らしいのです。
それはつまり企業採用担当と学生間ではこれまで通り、4月くらいからコソコソと採用活動がされていて、8月に入って就職活動解禁になった途端、「即内定」となっている裏があるようです。
そもそもなぜ4月から8月に後ろ倒しにしたかというと、これまで面接などの採用活動の前に採用情報や企業説明会などが3年生の12月に解禁になり、学生はこの時点から企業の採用情報集めのための就職活動を開始します。そして4ヶ月経った4年生の4月から、実際に面接などを受け始め、内定が決まっていくという流れでした。
この状況を受け、「学生が本来やるべき学業が疎かになる」と政府は考えました。更に4月以降、面接に落ちたりすると4年生の間の学業も疎かになります。
そこで、採用情報や企業説明会の解禁を3年生の3月(3年生が終わる頃)にずらし、面接等採用活動は4月解禁から8月解禁にずらしたわけです。
「3年生の間は大人しく勉強していなさい」という意味を込めた措置です。
ですが企業側はこれに合わせて入社時期を4ヶ月遅らせるわけにいきません。これまで採用活動は4月〜3月だったのが、8月〜3月になってしまいます。単純に4ヶ月分時間がなくなってしまったわけです。
なので、企業説明会を開始する4月辺りから学生に「良かったら面接受けてみない?」と内々に採用活動をしているのでなないかと考えられます。学生側も就職先がさっさと決まった方が安心なので、その提案にのります。決まったらその後は遊んでいてもいいわけですから。なので、政府、経団連の親心とは裏腹に公に行っていた就職活動が、内々に行われるようになり、本来の就職活動が開始される時点の8月でいきなり内定が決まっている状況に変わってしまいました。これにより就職活動開始月の8月で70%の内定率と高い数値になっているのです。
つまり、政府が要請したことはあまり意味がないということですね。学校側も少し考えればわかることのように思えますが。
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2017年の就職内定率
このような理由から8月時点の就職内定率がいきなり上がるという傾向は2017年も続くでしょう。もし本当に8月から就職活動を開始させたいのであれば、企業側にもしっかり理解してもらわないとこの傾向は毎年続くことになりそうです。
いくら政府や学校が頑張っても、学生時代を過ごす時間より就職して企業と過ごす時間の方が長いわけですから、学生と企業が理解しないかぎり思惑通りにはならないと考えられます。
それくらい就職は学生にとっても企業にとっても大切なことだということですね。
以上、「2016年内定率が70%超えの理由!2017年も同じ傾向か?」でした。