「新米」と呼ばれる新人の語源、理由は?米と人の新米はいつまで?

「新米」と呼ばれる新人の語源、理由は?米と人の新米はいつまで?



その年に収穫した米を意味する『新米』ですが、新しく雇った新人に対して使われることがあります。その語源はとこから来ているのか、どんな理由で使われているのか、そしていつまでそう呼ばれるのかを解説します。「いつまでも新米じゃないんだぞ!」と上司から言われる「いつまでも」っていつまでなのでしょう?

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新人のことを新米と呼ぶ語源や理由は?

まだ仕事に不慣れな状態の新人のことをさす新米という言葉。その語源や理由は、定かではありませんが、日本に伝わる有力な説を4つご紹介します。

【1つ目 新前説】
「新前(しんまえ)」という音が変化して「新米(しんまい)」と呼ばれるようになったという説。「新前」という言葉は国語辞典にも載っていますが、「前」には、「それらしいもの、それらしいこと」という意味があります。例えば、「男前」=「男らしいこと」という意味ですよね。それと同じで、新しく雇った人を「新前」=「新しい者」という意味で呼んだというのが語源です。

【2つ目 前掛け説】
「前掛け」という言葉が変化して「新米」になったという説。江戸時代の奉公人は、仕事中は前掛けをするのが常でした。新しく雇った人は、新しい前掛けを身につけますが、それを「新前掛け」と呼んでいたのです。新前掛けという言葉が略して新前と呼ばれるようになり、それがさらに訛って新米になったというものです。

【3つ目 純白お米説】
新しく雇った新人を何色にも染まっていない真っ白なお米のような状態に例えて「新米」と呼んだという説。これから様々な仕事をどんどん吸収して、成長してほしいという願いが感じられる語源ですね。

【4つ目 江戸に米が集まった説】
江戸に仕事を求めて新人が集まるようになった頃、米が多く集まっていたことが語源になっている説。ちょうどこの時期に米の収穫高は、一時期の2倍近く増えました。そのおかげで、一部のお金持ちだけでなく、庶民でも米が手に入るようになったのです。江戸時代に増えた「新人」と「米」の2つをかけて、新米と呼ぶようになったと言われています。

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米の新米はいつからいつまで?

新米と表示していい時期は、JAS法という法律によっていつまでかが決まっています。新米と表記していいのは、生産された年の12月31日までに精米して包装されたものです。

収穫したてのお米=新米だと思っている人も多いのですが、収穫して精米から時間がたっているものも「新米」だということ。しかし、お米は精米してから時間がたてばたつほど風味が落ちます。「新米」の表記に惑わされてはいけません。風味がいいお米を食べたいと思ったら、「精米日」をチェックすることです。精米日が新しいものほど、美味しくいただける可能性が高くなりますよ。

また、美味しいお米は「保存状態」がポイント。お米の美味しさを逃さないためには、袋内の温度は15度で保たれている必要があるのです。お米にこだわりのある人は、JAなどお米を専門に取り扱う店舗で購入するといいかもしれませんね!

人の新米はいつからいつまで?

では人の新米はいつまででしょうか?お米の新米と違って、人の場合はいつまで新米かという明確な基準はありません。新しく雇用された環境が、一般的な会社なのか、それとも伝統職なのかによっても違ってきます。

会社員の場合は、最長1年間の間を「新米」と呼ぶことが多いようです。新入社員を1年ごとに採用している会社が多いこと、語源になっている「米」の新米が1年間であるということの2つが理由です。

しかし、伝統芸術の世界では、1年を超えてもまだまだ新米扱いされることも少なくありません。新人を意味する新米には期限の基準がありません。業種や、その職業の世界観、仕事観によって「新人」のイメージが大きく違うというのが一番の理由でしょう。

新米と呼ばれる新人の語源や由来が、4つもあるなんて驚きですね。もしかしたら、新人社員が「新米ってどういう意味なんですか!?」と詰め寄ってきたときに、色んな人が色んな意味を勝手に言ってきたことが、歴史となっていくつかの語源、由来になったのかもしれませんね。
米の場合は新米は嬉しい響きですが、人の場合は、「新米」と呼ばれないようになることが、社会人として認められた一つの証になります。

以上、「「新米」と呼ばれる新人の語源、理由は?米と人の新米はいつまで?」でした。

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