2016年のお月見はいつ?十五夜、十三夜、十日夜の意味や違いは?

暑さもだいぶ和らぎ、すっかり過ごしやすくなった秋の夜長、ふと空を見上げると美しく輝く中秋の名月。地平線に近い満月は大きくこんがり焼けた煎餅のようで、食欲の秋に拍車がかかります。さて、もうすぐお月見ですが、2016年はいつなのでしょう?お月見の夜と言えば「十五夜」の行事ですが、他にも「十三夜」、「十日夜」と呼ばれる行事があります。それぞれの意味や違いについて今回は解説したいと思います。
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2016年のお月見はいつ?
お月見の日付けを決めるのは旧暦によります。そもそも旧暦とは月の満ち欠けによりきめられた太陰暦によるもので、現在の日付けは明治6年に太陽の動きで日付けを決める太陽暦に変わったためです。
旧暦によると、春は1~3月、夏は4~6月、秋は7~9月、冬は10~12月となります。
お月見は別名「中秋の名月」と言われ、特に美しいとされるのが「十五夜」、「十三夜」、「十日夜」となり、それぞれに行事があります。2016年の日付けは、
【十五夜】
9月15日(旧暦8月15日)
【十三夜】
10月13日(旧暦9月13日)
【十日夜】
11月10日(旧暦10月10日)
となります。
新暦と旧暦では1か月ズレの同じ日だと思われるかもしれませんが、これは2016年に限ったことで、毎年新暦の日付けは変わります。過去の十五夜は新暦でだと、
2013年:9月19日
2014年:9月8日
2015年:9月27日
となります。
ちなみに2017年は10月4日が十五夜になります。
これは、旧暦の1か月が29日間か30日間になり、新暦の30日間か31日間となることでズレが生じるからです。
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十五夜、十三夜、十日夜の意味と違い
【十五夜】
中秋の名月と言われる十五夜とは、旧暦の秋の真ん中旧暦の8月15日におこなう行事となります。中国から伝わった風習で、古く日本では奈良時代に「月見の宴」として月を神にみたて、月見団子、ススキ、御神酒、季節の果物や里芋などを供え、五穀豊穣を祈り捧げてきました。
この時代の十五夜は8月15日で固定されていました。このことから十五夜は実は満月とは限らないのです。旧暦では「閏月」を3年に一度もうけて1年のズレを調節します。よって、十五夜が新暦の10月までずれることもあります。
【十三夜】
十三夜は十五夜から約1か月後にあたる日を十三夜としてます。中秋の名月からみて十三夜は、「後(のち)の月」と言われたりします。また、地方によって栗を供えることで、「栗名月(くりめいげつ)」と呼ばれ、豆を供える地域では、「豆名月(まめめいげつ)」と呼ばれています。
この十三夜は日本固有の行事だといわれ収穫祭の一つだと言われています。日本では十五夜にあたる9月ころは秋雨前線や台風の時期とも重なり、天候が曇りになることが多い時期です。十三夜の10月は前線も抜け晴れることが多いので、「十三夜に曇りなし」という言葉もできました。
また、十五夜と十三夜どちらとも観ないと縁起が悪いとされ、このことを「片見月」や「片月見」と言われてます。
【十日夜】
十日夜 読み方は「とおかんや」と言います。旧暦の10月10日に行われる行事です。主に東日本で行われる収穫祭です。西日本では旧暦の10月から11月にかけて、似た収穫祭がおこなわれますが十日夜とは呼びません。
一般になじみが薄い十日夜、地方によって伝わり方が違うようです。
稲が育つまで田を守ってきた神様が、稲刈りが終わると山に帰る日が十日夜の時とされ、神様への感謝の気持ちと収穫を祝ってお餅を食べたり、束ねた稲の茎を使い、唱えごとをしながら田んぼの地面をたたき、地面にいる神様を励ましたそうです。また、これには地面のモグラを追い払うという効果もあるそうです。この束ねた稲の茎のことを「わらずと」や「わら鉄砲」と言います。
「かかしあげ」という田んぼを守ってくれたかかしに感謝の気持ちを持ってお供えする行事を行う地域もあります。
地域によっては、この「かかしあげ」を町おこしの一環として、稲刈り後の田んぼにたくさん飾られるようになり、遠くから観光客が見学に来るケースもあるようです。
ちなみに十五夜、十三夜、十日夜と三日とも全て天候が晴れて月を拝むことが出来ればその年は縁起が良いと言われています。
忙しい日常を送る現代人ですが、月が美しい夜には腰を下ろして、のんびりお月見もいいのではないでしょうか?
以上、「2016年のお月見はいつ?十五夜、十三夜、十日夜の意味や違いは?」でした。