異才発掘プロジェクト「ROCKET」とは?メンバーやホームスカラーは?

異才発掘プロジェクト「ROCKET」とは?メンバーやホームスカラーは?

異才発掘プロジェクト 「ROCKET」をご存知ですか?2014年12月に日本財団と東京大学先端科学技術研究センターが立ち上げた教育プロジェクトで、(Room Of Children with Kokorozashi and Extraodinary Talents)を略してROCKETと命名されました。

将来的には学校の設立も視野に入れているそうです。ディレクターは東京大学先端科学技術研究センターの中邑賢龍(けんりゅう)教授です。果たしてROCKETとはどういう学校で何を目的としているのでしょうか?

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ROCKETの目的

プロジェクトの目的は、突出した能力を持っているが、現状の学校教育の環境に馴染めず不登校傾向にある小・中学生からスカラーと呼ばれる生徒を選抜し、継続的な学習を保障し、生活のサポートを提供するというものです。そして将来、日本のみならず世界をリードしていける人材を育てることを目的としています。

スカラーの学習内容

スカラーにはROCKETの授業を実際に受ける「ROCKETスカラー」と全国で開催されるセミナーやワークショップなどのイベントに参加できる「ホームスカラー」があります。

第一期生は601名の応募の中からROCKETスカラーは15名が選ばれました。ホームスカラーは100名とのことです。ROCKETプロジェクトでは大きく3つに分けた学習を行っています。

学習①「アクティビティ」
活動を通した教科学習。中邑教授曰く、例えば料理を作りながら、その材料の産地を知ることで地理の学習、凍った材料を早く溶かす方法を考えることで化学の学習などをする授業です。

学習②「トップランナーによる特別授業」
異才と呼ばれる各界のスペシャリスト達によるユニークな講義。

実際行われた講義として、ロボットクリエイターの高橋智隆氏(※)による「一人でロボットを作る意味」などがある。

※高橋智隆氏のロボットで有名なのが、Panasonicの乾電池「EVOLTA」のCMに出てくるエボルタ君。グランド・キャニオン(約540m)を登り、ギネス世界記録にも登録されたロボットの生みの親

学習③「プロジェクトラーニング」
あるプロジェクトを成し遂げるためにチームでの進め方や人との交渉力、プレゼン能力を身につけるための学習。本当に自分がやりたいことを成し遂げるために論理を超えて人の心を動かす力を養う。

これらの授業をROCKETスカラーは原則月1回、2日間に渡って東京大学先端科学技術研究センターにて受けています。あとはインターネットを通して、東京大学先端科学技術研究センターのビデオ教材や学習サイトで学習しているとのことです。

学習期間はスカラーが大学を卒業するまで支援するとなっています。

また、費用は大部分をROCKETプロジェクトで負担するそうです。オンライン学習で必要なインターネットの通信費、合宿時に生活に必要な費用は自己負担らしいのですが、旅費、宿泊費、教材費などはかかりません。

スゴイですね。それくらい、今の日本にはオールマイティではなく、人と変わった才能を持つ子供達を育てる必要があると考えてみえるということですね。

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中邑教授によると、このROCKETプロジェクトの説明会に来る親の8〜9割は自分の子供には「普通に育ってほしい」と考えているそうです。

自分の子供が明らかに普通と違って、不登校になり、どう接したら良いかわからず、助けを求める思いで説明会にやってくるような親であれば当然そう思っているでしょうね。

ですが、それは「普通に他の子と同じように育ってほしい」という親の思いであり、子供自身の考えではありません。

このプロジェクトはこれまでのみんなを平均的に育てるという教育方法から、持っている個性を引き出すための教育方法で、普通と違う子をそのまま受け止めて、さらにそこを伸ばしていくというやり方なのです。

通常の学校教育は成績表でいうところのオール3以上の子供を育てることが主眼となっていて、ROCKETプロジェクトは成績表に1や2があるけど5もある。もし10段階評価だったら、1と10が混在するような子供を教育することを主眼としていると言えます。

どちらがいいと思うかは親次第ですが、今の時代や子供のことを思うとROCKETプロジェクトのような教育方法が今後はもっと増えてくるかもしれませんね。

以上、「異才発掘プロジェクト「ROCKET」とは? メンバーやホームスカラーは?」でした。