スコットランド 独立再燃 理由やメリットは?イギリスEU離脱で

スコットランド 独立再燃 理由やメリットは?イギリスEU離脱で

イギリスのEU離脱決定を受け、スコットランド内では、残留派が多数だったことから、イギリスからの独立の声が大きくなっています。
元々スコットランドはイギリスからの独立を求める意見が多く2014年に一度住民投票を行ったという経緯があります。その際は独立反対派が55.3%で独立は見送られました。

今回はなぜスコットランドはイギリスからの独立を求めるのか、その理由と、独立することで彼らにどんなメリットがあるのかを解説してみたいと思います。

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スコットランドがイギリスから独立したがる理由

スコットランドは以前から独立を希望していました。なぜそんなに強く独立を希望するのでしょう?理由は複雑で、いくつかの要素に分けて理解する必要があります。

【歴史的理由】
中世の時代からイングランドは何度もスコットランドに武力侵攻していました。1603年、時の女王エリザベス1世の死後、イングランドの政治的戦略で、スコットランドのジェームズ6世をイングランドの王として迎えたのでした。このことをきっかけにして、両国は「同君連合(同じ王を君主として仰ぐ国の連合)」を結びました。
その後、イングランドでの清教徒革命や名誉革命などが起こり、名誉革命にてジェームズ6世の血筋は王の座を放棄・亡命します。そして1707年に同君連合から連合国家(United Kingdom)という1つの王国になったのでした。

このことはスコットランドの人々からすると、同君連合でいい思いをさせて、スコットランドからの王の血筋を追い出して、連合国家としてスコットランドを吸収し、イングランドの思うつぼだったという考えをもたらすことになります。

【政治的理由】
イギリスの主権はイングランドにあり、イギリス議会も当然イングランド出身の人が圧倒的に多いのが現状です。2015年5月7日にイギリス議会下院選挙が行われましたが、それまでスコットランドに支持母体がある「スコットランド国民党」は6議席で1.7%しかありませんでした。
2015年の選挙で躍進し、56議席となりましたがそれでも比率は4.7%にとどまっています。
このことから国家予算を何に使うのかという決議はどうしてもイングランドの考えが強くなり、スコットランドの意見は通りにくい状態になっています。

もともとスコットランドは一つの国で、1707年の合併まで議会が存在していました。1998年にスコットランドの人々によって再びスコットランド議会が設立し、現在はスコットランド国民党が過半数を占めている状態です。
こういった背景がイギリスから独立をしたいという声が大きくなる理由の一つなのです。

【経済的理由】
実はスコットランドはエネルギー資源の豊富な国です。スコットランドの領域にある北海油田は1960年に発見され、イギリス内の石油はここからまかなわれています。にも関わらず油田の利権はイギリスが管理しており、その利益はスコットランドにまわってくるわけではありません。
スコットランドによると、もしイギリスから独立すると、北海油田による恩恵で国民一人あたりの年収が約1000ポンド(日本円で17万円)増えるとしています。

他にもスコッチウィスキーの酒税はイギリスによって決められていますが、自分達で自由に決定することができます。 このように歴史、政治、経済が複雑に絡み合って、スコットランドはイギリスからの独立を求めているのです。

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スコットランドがイギリスから独立するメリット、デメリット

では、スコットランドにとって独立するメリットはどこにあるのでしょうか?それは何と言っても自分達で様々な意思決定ができることにつきます。そして経済的にも北海油田があることで、外国との貿易を行って収入を得ることができると考えているのです。

またスコットランドはEUへの残留派が多いことから、EUに加盟することのメリットも得られます。

・EU加盟国間は自由に行き来できる
・貿易関税の制限で輸出入のコストがかからない など・・・。

このことから、イギリスの一部でなくても国として運営していけると言う意見が多いのです。

ですがデメリットもあります。

イギリスポンドの流通がなくなります。スコットランド内には独立してもイギリスポンドの流通は希望する意見がありますが、イングランド側からしたらそんな都合のいい話しは許されません。

また、「イギリス=United Kingdom=先進国」という世界的なブランドバリューを手放すことになります。
イギリスという大きな国で輸入品などのスケールメリットを出していた恩恵を受けられなくなります。具体的にはスコットランドでは採れない食料品や輸入に頼っている製品の価格が上がります。

現在は経済的独立の理由が北海油田のみとなっているので、もしも今後石油が枯渇したり、石油そのものが必要ない世界になったり、アラブ諸国との価格競争に巻き込まれると国の経済全体に大きなダメージが出ます。

他にも柱となるエネルギーや産業があれば安心ですが、1つの産業だけではリスクがあるのも確かです。

以上のように、スコットランドが独立したいと考える気持ちと、実際独立してもそれほど大きなメリットがなさそうだということがわかります。ですが、今回のイギリスのEU離脱決定はスコットランドの人々の多数の意見と違うので、独立に向けた動きが加速することは間違いないでしょう。
イギリスからのスコットランド独立問題は、今後もEU離脱とセットで話題となることでしょう。

以上、「スコットランド 独立再燃 理由やメリットは?イギリスEU離脱で」でした。

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