イギリス(UK・英国)EU離脱!理由や次に離脱する国の候補は?

イギリス(UK・英国)EU離脱!理由や次に離脱する国の候補は?



2016年6月23日、世界史に大きな影響を与える出来事がイギリスで起こりました。EU離脱か残留かを決めるため国民投票を行った結果、離脱派が51.9%と僅差で残留派破り、EUを離脱することが決まりました。
そもそもなぜイギリスがEUを離脱したいと考えた理由はなんだったのでしょうか?
そして、このイギリスの決定によって他のEU加盟国でも、離脱ムードが強くなってくると考えられます。次にEUを離脱することになりそうな国の候補はどこなのか?予想してみたいと思います。

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イギリスはEUを離脱した理由

イギリスがEUを離脱したいと考えた理由についてですが、まずEUについて簡単に解説します。
EUとは、ヨーロッパの28ヵ国が加盟する欧州連合のことです。

フランス ドイツ イタリア ベルギー
オランダ ルクセンブルク イギリス アイルランド
デンマーク ギリシャ スペイン ポルトガル
チェコ スロバキア ハンガリー スロベニア
エストニア ラトビア キプロス リトアニア
マルタ ルーマニア ブルガリア クロアチア

以上が加盟国なのですが、問題は加盟国間の経済格差にあります。EU加盟国全体の平均年収入は1万6000ユーロ(1ユーロ120円換算で192万円)ですが、東欧のルーマニアでは2,500ユーロ(30万円)、ブルガリアは3,000ユーロ(36万円)しかないと言われています。
こういった経済格差によって、貧乏な国から経済が豊かな国に人が流れ出すようになりました。ブルガリアは1989年に900万人だった人口が2014年で700万人近くまで減少しています。

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またEUのルールで加盟国間は自由に人の行き来ができる法律があり、豊かな国が人の流入を受け入れたくないと言っても法律によって阻止されてしまいます。
実際イギリスの人口は、年々増え続けています。2000年に5,890万人だった人口が2015年には6,510万人と620万人増えています。この大きな要因は移民の受け入れで、2012年、ロンドンの人口比率では、純粋なイギリス国籍の白人の比率が50%を切ってしまい45%になりました。

イギリス人口
この増え続ける移民人口へ社会保障が対応しきれない、職場が奪われる、家賃など物価が上昇という経済的な圧迫がイギリス国民にかかってくるようになりました。
またEUに加盟していることで、EUを維持するために裕福な国が貧乏な国の支援をしなければいけません。例えばスペインやギリシャで作られた高速道路は、イギリスやドイツが負担しています。
イギリスからすると、人はどんどん入ってきて経済バランスがおかしくなり、自分の国でもないのに維持するためのお金を出してやるなんてわりがあわないという不満がどんどん膨らんできて、今回の国民投票へとなったのでした。

そして6月23日、離脱が決定したのですが、国民投票の結果に怒りの声を上げた人達がいます。20代の若者です。
実は若い世代の多くは残留を希望していました。18歳から24歳までの若者の70%以上が残留に投票していたのです。若者は移民流入やEUへの経済的な負担があったとしても、自由にEU加盟国間を行き来でき、EUで決められた制度や法律によって得られる恩恵の方が大きいと考えているのです。
「これから先の時間は自分達の方が長く、様々な負担も自分達が受けるのになぜ自分達の意見が通らないのか?」という声が、国民投票後大きくなっています。

(イギリスのEU残留派の年齢層別比率)
残留派推移

残留派と離脱派の年齢分岐点は43歳でした。43歳より若い年齢は残留派が多く、43歳より高齢になるほど離脱派が多いという結果になっています。
そんな若者に対して高齢者は、

「私達が若い時も年配者が国のルールを決めてきた。それにこの国の将来のため、君たちのために我々(離脱派)は良い選択をしたのだよ」

という意見が大半です。本当のイギリスへの影響は今後数年間のうちに結果として出てくることでしょう。

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次にEUを離脱する国の候補は?

いずれにしても国民投票でEU離脱と決断したイギリス。様々な調整があり、2018年に正式に離脱する予定です。
こうなると他の27ヵ国も離脱論を言い始める気がすると思って調べてみたら、はたしてすでに言い出している国があります。

【フランス・イタリア・オランダ】
これらの国はEUの幹部国であり、EUの前身ECからの加盟国です。イギリスもその中にいましたが、今回の離脱により幹部が1人抜けたのと同じ意味になります。そしてこの国でも自国の経済の豊かさを求めてイギリスと同じように移民が大勢やってくることを心配している人達がいます。

すでにフランスでは極右政党「国民戦線(FN)」のルペン党首は「フランスでも国民投票の実施を求める。すべてのEU加盟国もそうすべきだ」と言っています。

イタリアでも反体制派政党である「五つ星運動」は、EU離脱の是非を問う国民投票の実施を求める声明を発表しました。「五つ星運動」のディマイオ下院副議長は、「ユーロ圏の脱退について国民投票を行うべきだ」と語っています。

オランダでは過去にウクライナのEU加盟の是非について国民投票を行い、反対が賛成を大きく上回りました。
これはウクライナが財政が破綻している状態が続いており、もしウクライナがEUに加盟した場合、ウクライナのマイナス財政をEU全体で負担しなければいけないからという心理が働いたためだとされています。
こうした動きは、今回のイギリスの結果に国民が過敏に反応する可能性が高く、オランダでもEU離脱の国民投票を行うという声が今後増えてくると考えられます。

【デンマーク・スウェーデン】
北欧方面でも離脱の是非を問うべきという声が上がり始めています。

デンマークの極右政党の「国民党」クリスチャン・ダール党首は、「デンマークでもイギリスにならい、EU離脱の是非を問う国民投票を行うべきだ」と述べています。さらにダール党首は「デンマーク議会が、EUの改革に関して合意に至らなければ、国民投票は新たな機会を作るだろう」と語っています。

スウェーデンの労働大臣も、「もしデンマークがEU離脱の是非を問う国民投票を行えば、スカンジナビア諸国にもその流れが広がり、スウェーデンでもその要請が起こる可能性がある」と述べています。ここで言うスカンジナビア諸国とは「スウェーデン、フィンランド」を指します。ちなみにノルウェーはEU非加盟国です。

このようにEU加盟国でも比較的裕福な国になればなるほど、EU離脱の声が上がりやすくなっています。

意味合いは少し違いますが、2010年から2012年にかけてアラブ諸国で起きた「アラブの春」を思い出します。チェニジアから始まり、反政府デモが前例のない規模で大きくなり政権を倒すという現象です。エジプト、リビアでも民衆のデモによる政権交代が行われましたが、今回のイギリスのEU離脱は、中身は違いますが、他国にも同様の動きを起こさせるという意味では似ています。

本当にこれらの国でEU離脱の国民投票が続けて発生したら、EUの未来はどうなってしまうのでしょうか?このイギリスのEU離脱はしばらく世界に影響を与えそうです。

以上、「イギリス(UK・英国)EU離脱!理由や次に離脱する国の候補は?」でした。

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