パラリンピックの意味や歴史は?2016年の種目一覧

パラリンピックの意味や歴史は?2016年の種目一覧

四年に一度やってくるスポーツの祭典オリンピック。日本ではその陰に隠れがちなパラリンピックですが世界に目を向けるとオリンピックに負けず劣らず大盛況なんです。

今回はパラリンピックに焦点を当て意味や歴史について少し掘り下げてみたいと思います。また気になる2016年のリオデジャネイロでの種目についても一覧にてまとめました。

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そもそもパラリンピックとはどんな意味?

パラリンピック(Paralympic Games)はご存知の通り身体障碍者を対象とした世界最高峰のスポーツ大会です。医師による治療体操としてスポーツが行われるようになりなんと紀元前から記録があるそうです。

名称の由来は確実ではないものの世の中に紹介されたのは1953年のイギリスの新聞の見出しでした。意味としては元々はパラプレジア(Paraplefia下半身まひ者)+オリンピックの造語であったとされていますが、1985年にIOCがパラ(Parallel)+オリンピックと解釈し現在に至るパラリンピックの名称になりました。

なお、このパラリンピックという名称は国際パラリンピック委員会の登録商標となります。

パラリンピックの歴史

上記の通り障がい者スポーツとしての歴史は非常に深いものの、パラリンピックとしての歴史が始まったのは1948年のロンドンオリンピック時とされています。

当時は脊椎を損傷した軍人によるわずか14人:男子、2人:女子によるアーチェリー大会でした。

この後に国際大会となり1960年のローマオリンピック時に第一回パラリンピックが開催されました。ちなみに、第二回パラリンピックは1964年に東京で行われ9競技144種目にも及ぶ大会でした。

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2016年リオデジャネイロでの種目一覧

リオデジャネイロからカヌーとトライアスロンが新種目として追加となり23種目にて競技が行われることになりました。

競技名 対象障がい 概要
ボッチャ 重度脳性まひ

四肢重度機能障がい

「ジャックボール」と呼ばれる白いボール(目標球)を投げ、後から赤と青いのボール6個をそれぞれ交互に投げ合い、いかに「ジャックボール」に近づけるかを競う競技です。

障がいの種類や程度によってクラスが分かれており、BC1~4および4つに分かれ同じクラスの選手同士が対戦し、個人(1人)、ペア(2人)、チーム(3人)でそれぞれ順位が競われます。

障がいによって手でボールを投げることができない選手は足でボールを蹴ったり、「ランプ」と呼ばれる滑り台のような投球補助具を使うことも可能です。また、アシスタントのサポートを受けてボールを転がす事も出来ますが、アシスタント」は選手の指示に従い「ランプ」の向きなどを調節することにとどまり、選手にアドバイスをすることは禁止されています。

柔道 視覚障がい 男子7階級、女子6階級にて行われルールは国際柔道連盟試合審査規定に準じます。
車いすバスケットボール 下肢障がい  一般のバスケットボールのルールとほぼ同じです。ゴールの高さも3.05mと同じですが、10分ピリオドが4回となり、第一ピリオドおよび第二ピリオドの間に2分間のインターバル、同様に第三ピリオドと第四ピリオドの間に2分間のインターバルがあり、第二ピリオドと第三ピリオドの間のハーフタイムは10間となります。
ウェルチェアーラグビー 四肢障がい パラリンピック競技では唯一車いす同士がぶつかり合うことが認められている激しい競技です。障がいによって0.5点から3.5点までの持ち点がありコート上でプレーする4人の持ち点が8点以内でなければなりません。 通常のラグビーと異なり前方へのパスが可能となります。
ゴールボール 視覚障がい  視覚障害の選手による1チーム3名の対戦型スポーツです。アイマスクを装着し、攻撃側は鈴の入ったボールをゴールに向かい投球し防御側はわずかな音と振動からゴールを守り得点を競います。
競泳 肢体不自由

視覚障がい

知的障がい

 様々な障がいがある選手が参加する競技です。運動機能によりクラス分けされます。
5人制サッカー 視覚障がい  全盲選手によるブラインドサッカーです。フットサルとほぼ同等のフィールドでの競技となります。また、公平性の為アイマスクの着用が義務付けられています。
7人制サッカー 脳性まひ  脳性まひの選手によるFIFAのサッカーと同様のルールにて行われる競技です。フィールド及びゴールが11人制のサッカーに比べ小さく作られており、オフサイドルールのないサッカーです。

尚、試合時間は前後半30分ずつ、ハーフタイムは15分となります。

車いすテニス 下肢障がい ツーバウンドまでの返球が認められているテニスです。いわずと知れた世界最強のプレーヤー国枝慎吾が活躍する日本人になじみの深い競技です。
自転車ロードレース 肢体不自由

視覚障がい

タイムトライアルとロードレースの2種目となります。また下肢障がい選手はハンドサイクルを使用することも可能です。
自転車トラック 肢体不自由

視覚障がい

パシュート(個人追い抜き)、タイムトライアル、スプリントの3種目が行われますが、使用する自転車は一般的な競技自転車となります。
パワーリフティング 下肢障がい  下肢障がいのある選手がベンチプレスにて競技を行います。
シッティングバレーボール 下肢障がい  コートにお尻をつけたまま行うバレーボールです。レシーブ時を除き全てのボールを打つ動作時に床からお尻を離すことが認められていません。
卓球 肢体不自由

知的障がい

 一般の競技規則に準して行われます。クラス分けは細かく全11クラスとなり、1から5が車いす、6から10が立位、11が知的障がい選手となっています。
NEW

トライアスロン

肢体不自由

視覚障がい

 スイム0.75km→バイク20km→ラン5kmの順に行われ、ウェットスーツの脱衣及び車いすへの乗り降りなどはハンドラーとよばれるサポートの助けを受けることができます。
NEW

カヌー

肢体不自由 本大会から正式競技となりました。200m競技が男女別に3クラスで実施される予定です。
ボート 肢体不自由

視覚障がい

 4人のクルー(漕手)と1人のコックス(舵手:健常者も可)による直線レースです。
セーリング 肢体不自由

視覚障がい

 1人乗りから3人乗りがあり、定められたコースをいかに速く走れるかを競います。
馬術 肢体不自由

視覚障がい

規定演技とフリースタイル演技があり、10点満点の採点方法により合計得点が競われます。障がいの程度によりクラス分けがされます。
射撃 肢体不自由  10m~50m先のまとを狙いその得点を競います。
車いすフェンシング 下肢障がい 車いすを固定して行われます。クラス分けはA及びBのみとなり競技規則は一般のフェンシングと同様となります。
アーチェリー 肢体不自由 男女別の個人戦と男女ペアのミックス協議があり、障がいの程度により用具に工夫をしたりすることが認められています。

リカーブ部門(一般的な弓)は70m、コンパウンド部門(先端に滑車のついたもの)は50mの距離にある的を狙います。

陸上競技 肢体不自由

視覚障がい

知的障がい

様々な障がいのある選手が参加するためクラスごとの競技が行われるようになっています。車いすのスプリントからマラソン、義足によるトラック競技、視覚障がい者にはガイドランナーと呼ばれる伴走者やコーラーと呼ばれる拍手により音を鳴らし方向を示す者とともにマラソンや投てき競技を行います。

各競技の日程については日本パラリンピック委員会の特設サイトからご確認ください。

http://www.jsad.or.jp/paralympic/rio/info/schedule.html

まとめ

やはり、注目は世界最高のプレーヤーである国枝慎吾が活躍するテニスでしょうか。それともこれまでの大会でも多くのメダルを獲得している競泳でしょうか。オリンピック以上に金メダルラッシュを期待したいですね。

以上、「パラリンピックの意味や歴史は?2016年の種目一覧」でした。